こんばんは。
マンションインスペクターの亀田です。
先日、事業者向けに開催された「住宅の長寿命化リフォームセミナー」に参加してまいりました。
すでに時代はフローからストック型社会へ変化し、今後中古住宅市場はますます規模が拡大する市場です。
すでにマンションのストックは全国で約600万戸に達しており、そのうち首都圏だけで300万戸超となっているようです。(出典:国土交通省ホームページ)
通常築10年を超えたころから売却やリフォームの需要が増えるとのことで、平成15年以前に建てられたマンションの数を確認すると、全国で約430万戸、首都圏が約半分なので215万戸ととても強大な市場となることがご理解いただけると思います。
これらの物件でどれだけ住宅診断が必要とされるかわかりませんが、1%と考えても2万戸を超えてきます。そのうち私がどれだけの物件に携われるか分かりませんが、相当な数であることは間違いなさそうです。
さて、中古マンションのリノベーション時に、多くご希望が出るのがIHヒーターの導入です。
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最近は震災の影響でオール電化の宣伝も減ってしまいましたが、やはり機能面や安全面でIHヒーターが選ばれるのは必然的な事と思います。
その際、十分注意してほしい事がございます。
築年数の経っている建物ではIHヒーターを導入出来ないことが往々にしてあるからです。
それはどのような場合でしょうか。
1、必要な電圧の配線(単相3線式100V/200V)がなされていない。
IHヒーターは大容量200Vが必要です。資料によりますと現在の単相3線式100V/200Vに切り替わったのは、昭和60年から平成元年以降です。これ以前の建物ではほとんどが単相100Vの配線になっており、このままではIHヒーターを設置することができません。
2.建物全体の容量が少ない。
住宅内の配線が200Vに対応していた場合でも、建物全体の電気容量が決められており、勝手に増やすことができない場合があります。マンションでは受変電設備(電気室やパットマウントなど)が設営されていますが、その時代により経済的な容量に合わされています。いくつかの住戸に余裕分を回すことは可能ですが、全ての住戸で対応できないため、管理組合で許可を出せません。
IHヒーターの導入をご検討の方は、大きくこの2点、現地調査や管理組合へのヒアリングで確認するようにしてください。
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