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2月4日:共用部の検査の重要性

シースルーエレベータ

こんにちは。

マンションインスペクターの亀田です。

今日は、居室外の部分【共用部】の検査の重要性についてお話します。

マンションの共用部というと、エレベーター、階段、廊下、バルコニーなど、自室に近く利用頻度の高い場所を思い浮かべる方が多いでしょうか。

シースルーエレベータ

 

これ以外にも電気室や受水槽室などの設備に関連するスペースや、エントランス、管理室、駐車場、駐輪場、ごみ置き場など付帯設備もそうですね。

では、通常ホームインスペクションではどこまで検査してもらえるのでしょうか?

一般的には専有部に隣接するバルコニー(専用庭、ルーフバルコニーなど含む)と玄関周り程度でしょう。

しかし、残念なことにこれで分かるのは、検査対象の部屋の器(うつわ)としてのコンディションだけです。
マンションは共同生活ですから、実際はその他の共用部分もかなり重要なのです。

エントランス

 

また、「マンションは管理を買え」とは言い古された言葉ですが、本当にそうだと思います。
新築マンションでは、管理状況や利用状況までは分かりませんが、中古物件であればほとんどの状況を調べることが出来るのです。

駐輪場の自転車は整理整頓されていますか?

ゴミ置き場のゴミはきちんと分別されていますか?

エレベータは汚されていませんか?

管理会社の連絡先はきちんと表示されていますか?

掲示板は最新の情報が掲載されていますか?

これらを見るだけで管理状況の善し悪しが分かります。また、それだけでなく居住者のモラルの高さも分かります。

極論ですが、部屋の中はいくらでも変えられます。しかし、共用部や他人の行動を変えるのは困難です。
どこまで自分がその状況を許容できるのか、それで住んだ後の満足度が変わってきます。

多くのマンションを検査してきたホームインスペクターであれば、当然この辺のこともきちんとアドバイスしてくれるでしょう。

なので、住んだ後で後悔したくないのであれば、共用部についても的確なアドバイスがもらえるのか、その人の背景を確認してから依頼するようにしましょう。

マンションインスペクター
亀田

2月2日:共用部の検査について

共用部エントランス

さて、今日は共用部についてのお話です。

 

マンションと一戸建ての大きな違いは、ずばり共用部が有るか無いかですね。

 

共用部エントランス

簡単に言うと共用部とは特定の所有者の持ち物ではなく、マンション全体の持ち物ということです。

そして、その共用部の中でで自分の権利の大きさを表すのが共用持分です。

 

通常は販売時の専有面積を全部合計した分母に、自分の部屋の専有面積ということで表されます。

 

単純化しますと、

ご自身の専有面積 70㎡

マンション全体の専有面積 3,500㎡

とすると、

ご自身の共有持分は70/3,500となります。(これは通分はしません。)

 

なお、この数字は結構大事で、管理費や修繕積立金の支払いがこの割合に応じているのと、もうひとつ大切なものとして、一年に一回支払う固定資産税なども、この割合で支払うことになっています。

 

さて、そのような共用部ですが見方を変えるとかなり不公平に感じるものもあります。

たとえば、エレベータ。

1階、2階など低層階の人はぜんぜん使いませんよね。

 

けれど、点検費用や更新費用など保守費用は同じ面積割合で支払っています。

また、屋上部もそうですね。

 

最上階住戸の人にとって防水は最重要事項ですが、一階などでは興味を持てないでしょう。

屋上

逆に、下層階では建築躯体を評価した場合、鉄筋が多く入っていたり、コンクリートの強度が高いなど、実際のコストは高くなっているものです。

その分、固定資産税が高いかというとそうでもありません。

 

一長一短ありますね。

 

このように、共用部は平等な受益者負担となっていない部分が、不公平に感じる要因です。

しかし、建物全体を資産と考えた場合、面積割合に応じた持分というのが、一番納得の得られやすいものなのかもしれません。

さて、中古マンションを購入する際、専有部はもちろん大切ですが、共用部もよく確認しなければなりません。

なぜなら、自分の都合で変えたいと思って勝手に変えられないからです。

 

たとえば、部屋を貫通している排水管。こちらも共用部に該当するため、古く老朽化していてもかってに交換する事は許されません。

 

また、同じように注意が必要なのがTV配線です。

 

間取りの交換でTVのアウトレット(コンセント)を移動しようとした場合、専有部だからといって勝手に切ってしまう事は、トラブルの元です。

 

昔の配線は各戸が渡り配線(数珠つなぎ)形式といって繋がっているのです。

なので、工事で電線を勝手に切ってしまうと同じ回線に繋がっている隣の部屋や、上下の部屋までテレビが映らなくなってしまうのです。

 

これでは、大変なトラブルになってしまいますよね。

 

最近の建物はスター配線といって、部屋の一箇所(通常ユニットバスの上など)に引き込まれ、そこから洋室やリビングなど各室に配分する配線方式なのでこのようなトラブルは起こりません。

 

住宅診断ではこの辺の事まで注意深く確認し、お客様に説明をしなければません。

業者に頼まないで自分で工事するのも最近流行って来ていますが、事前の検査だけはホームインスペクター に頼むなど、十分注意してくださいね。

 

それでは。

1月30日:住宅リフォーム講座

リフォーム講座 会場

こんばんは。

マンションインスペクターの亀田です。

 

本日は横浜で開かれた住宅リフォーム講座に参加してまいりました。

リフォーム講座 会場

会場は横浜開港記念会館の一室。

横浜開港記念館

 

講師の方からご説明がありましtが、この建物は築92年になるそうです。

よく日本の建物は欧米に比べ耐久年数が低いと言われますが、

きちんとメンテナンスを行うことで、十分利用できる良い例ではないでしょうか。

さて、本日の講義内容は消費者向けのものでしたが、最後にリフォームを依頼する時の心得がためになったのでご紹介します。

「住宅リフォーム実施の心得5箇条」

 

第1条 業者の選定は、出向いて、話して、確かめて

 

第2条 見積書は、比較し疑問のとけるまで

 

第3条 契約の際には、追加・変更・途中中止のルールを明確に

 

第4条 出来栄えをよく見て、納得してから支払いへ

 

第5条 保証内容とアフターケア体制を、事前に確認し、書類化する

 

(NPO法人 消費者住宅フォーラム)

 

これらを守れば、はずれ業者を引く可能性はかなり軽減できると私も思います。

リフォーム業界は以前、訪問販売の悪徳業者が話題になり、何となく悪いレッテルが貼られてしまった感じがしますから、まともな会社でもあやしく見えてしまうものです。

業界としてはその辺の悪いイメージを払しょくするために、いろいろと活動をしているんですね。

 

もしもリフォームの見積もりを取って、その価格が妥当なのかどうか判断できない場合、相談できる機関があります。

 

公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター

住まいるダイヤル 0570-016-100

http://www.chord.or.jp

 

●リフォームの相談

●弁護士等によるリフォームの無料専門家相談制度について

●リフォーム見積チェックサービスについて

 

このような機関をうまく利用してくださいね。

以上、ご自分の住まいのリフォームを考えている方への話でしたが、これから先は今後中古物件を買ってリフォームしようと考えている方へご案内します。

 


ユニットバスの天井から 内部をチェック

ユニットバスの天井裏

中古物件を購入する際、どの程度手入れが必要になるのか事前に判断するのは、中立・公正な住宅診断を受けるのが一番です。

 

お分かりのようにリフォーム業者さんは出来るだけ高い工事を受注したい、そんな思いがあるのでどうしても必要のない工事まで勧めがちです。

なので、どこにも属さない住宅診断士からアドバイスを受けることで、無駄な工事費用を圧縮することが可能です。

 

私の所属する団体には多くの住宅診断士が所属しています。

NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会

 

こちらでは診断士を地域で探すことや、得意な分野で探すこともできますので、将来的なかかりつけ医を探すつもりで、一度HPをご覧になってください。

なお、東京近郊のマンションであれば、私もお役に立てると思います。

こちらがHPです。

東京マンションインスペクター

 

かなり良心的な価格で診断しております。

ぜひ、お声掛けくださいね。

 

1月23日:中古マンションのリノベーション。IH導入にはご注意ください。

住宅の長寿命化リフォームセミナー

こんばんは。

マンションインスペクターの亀田です。

 

先日、事業者向けに開催された「住宅の長寿命化リフォームセミナー」に参加してまいりました。

住宅の長寿命化リフォームセミナー

すでに時代はフローからストック型社会へ変化し、今後中古住宅市場はますます規模が拡大する市場です。

すでにマンションのストックは全国で約600万戸に達しており、そのうち首都圏だけで300万戸超となっているようです。(出典:国土交通省ホームページ)

住宅ストックの推移通常築10年を超えたころから売却やリフォームの需要が増えるとのことで、平成15年以前に建てられたマンションの数を確認すると、全国で約430万戸、首都圏が約半分なので215万戸ととても強大な市場となることがご理解いただけると思います。

 

これらの物件でどれだけ住宅診断が必要とされるかわかりませんが、1%と考えても2万戸を超えてきます。そのうち私がどれだけの物件に携われるか分かりませんが、相当な数であることは間違いなさそうです。

 

さて、中古マンションのリノベーション時に、多くご希望が出るのがIHヒーターの導入です。

 

パナソニック 【KZ-R563S】(幅60cmタイプ) IHクッキングヒータービルトイン型 R…/作者不明
¥価格不明
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最近は震災の影響でオール電化の宣伝も減ってしまいましたが、やはり機能面や安全面でIHヒーターが選ばれるのは必然的な事と思います。

その際、十分注意してほしい事がございます。

 

築年数の経っている建物ではIHヒーターを導入出来ないことが往々にしてあるからです。

それはどのような場合でしょうか。

 

1、必要な電圧の配線(単相3線式100V/200V)がなされていない。

IHヒーターは大容量200Vが必要です。資料によりますと現在の単相3線式100V/200Vに切り替わったのは、昭和60年から平成元年以降です。これ以前の建物ではほとんどが単相100Vの配線になっており、このままではIHヒーターを設置することができません。

 

2.建物全体の容量が少ない。

住宅内の配線が200Vに対応していた場合でも、建物全体の電気容量が決められており、勝手に増やすことができない場合があります。マンションでは受変電設備(電気室やパットマウントなど)が設営されていますが、その時代により経済的な容量に合わされています。いくつかの住戸に余裕分を回すことは可能ですが、全ての住戸で対応できないため、管理組合で許可を出せません。

 

IHヒーターの導入をご検討の方は、大きくこの2点、現地調査や管理組合へのヒアリングで確認するようにしてください。

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